北京五輪スノーボード女子・日本代表の芳家里菜選手が、公式練習中に大怪我を負い欠場することが発表されました。
ジャンプ台から着地した際の転倒で負傷したと報じられていますが、ネット上では「人工雪」を問題視する声が多くあがっています。
そこで今回は、芳家里菜選手の怪我の原因は人工雪なのか調べてみました。
危険と言われる人工雪の特徴や選手の声もまとめてお伝えさせていただきます。
スノボ|芳家里菜が怪我で五輪欠場
2022年2月4日に芳家里菜選手が怪我により北京五輪を欠場することが発表されました。
日本オリンピック委員会(JOC)は3日、北京五輪のスノーボード日本代表・芳家里菜(22)が公式練習で負傷し、大会を欠場すると発表した。
芳家は同日、スロープスタイル種目の公式トレーニング中に、ジャンプ台からの着地で転倒して負傷。大会組織委員会の指定医療機関で脊椎損傷(麻痺なし)が認められ、5日のスロープスタイル、14日のビッグエアともに欠場が決まった。治療を受けた後、帰国するという。
引用元:デイリー
芳家里菜選手は、3日に行われたスロープスタイルの公式練習中に負傷されたようですね。
医師の診断結果では「脊椎損傷(麻痺なし)」とのことですが、かなり大怪我を負っていることが分かります。
交通事故や転倒転落事故、スポーツなどで大きな外力が脊椎に加わることで骨折し、関節や靭帯が破壊されることで脱臼してしまうことがあります。
比較的外力が軽度で骨や靭帯の損傷のみの「脊椎損傷」の状態であれば骨折や脱臼に対する治療で済みますが、骨折や脱臼が高度でその内部の脊髄までダメージが及んでしまうと、様々な手足の麻痺や感覚障害、排尿排便障害、呼吸障害、血圧調整障害などを生じます。
(大西脳神経外科病院)
麻痺はないとのことですが、回復するまでは心配ですね。
芳家里菜の怪我の原因は人工雪?
芳家里菜選手の怪我は「ジャンプ台から着地の際の転倒」と報じられていますが、ネット上では“人工雪”を非難する声が強まっています。
芳家里菜選手の怪我が心配
後遺症なく競技に復帰できますように
人工雪は怖いよ
— なおたろ (@naotarou1235) February 3, 2022
北京五輪、屋外で行う雪が必要な競技は、ほぼ全部人工雪の会場みたいですから、雪質は最悪みたいです。そんな雪質だと、スキーのモーグルやスノーボードで転倒したら即大怪我なのは当然です。芳家里菜さんが、無事怪我が治り競技に復帰出来ればいいのですが・・・
— starguardKb24 (@StarguardKb24) February 3, 2022
人工雪ってね、、、固いしスピード出ちゃってコントロール難しいし。
何しろ固いから、膝や腰への負担が半端ないのよ。
←人工雪で滑ってたから、よく知ってる基本ナイタースキーは、近場の人工雪のスキー場に行ってたから。
芳家里菜選手、怪我大丈夫かしら。。。
— ゆうこ (@MDaHMVjjseeKviP) February 3, 2022
人工雪は、自然の雪に比べ氷のように硬い雪質であることから、怪我の原因に繋がったと言われているようです。
出典:AFP BBNews
今回の北京五輪は、雪が無い地で開催されることから
「冬季五輪では史上初めて、屋外での競技がすべて”人工雪”の上で行われる」
と公表されていました。
一部では「自然雪より雪質は良い」という関係者もいるそうですが、多くの選手が普段練習している場所は自然雪の多いところ。
その為、開催前から慣れていない人工雪での競技は、良くも悪くも予期せぬ事態が起こる可能性があると危惧されていたようです。
また、2002年ソルトレークシティー大会フリースタイルスキーに出場したローラ・ドナルドソン選手は
「人工雪でパイプ形のスロープを作れば壁と地面がとても硬い氷になってケガの危険があり、最悪の場合は死亡する場合もある」
引用元:中央日報
と警告していたほど。
実際に北京五輪に出場している選手からも、きしむような音が鳴る硬い雪質に「難しい」という声が漏れていたんだとか。
選手たちにとって人工雪での競技は、怪我のリスクが高まる為、良い環境ではないようですね。
人工雪は硬くて滑りやすい雪質が危険!
人工雪が危険と言われる理由について、更に詳しくまとめてみました。
出典:Twitter
まず人工雪の特徴がこちら。
- 雪に含まれる水分の密度が高い
- 硬くて滑りやすい
- スピードが出やすい
- 急な動作をすると転倒しやすい
- 転倒した時に怪我をしやすい
滑りやすさは人それぞれのようですが、人工雪の雪質は「氷のコンクリート」とも呼ばれるほど、とにかく硬いそうです。
スノボ女子スロープスタイルのジェイミー・アンダーソン選手も、今回の北京五輪の会場について以下のように語っています。
北京冬季五輪のコースは「防弾の氷」のようだと表現し、人工雪の上を滑走するのが「怖くなった」と不安を示した。
コースは「非常に固い」といい、「会場はほとんどが人工雪だと思う。あまり理想的ではないが、選手たちはその中でベストを尽くしている」と話した。
北京五輪の会場について「絶対に転倒したくない。防弾の氷のような感触」「非常に難しく」、初練習は「ちょっと大変だった」とコメント。
引用元:AFP BBNews
選手にとって雪の状態がかなり悪いことが伝わってくるコメントですね。
北京五輪の会場が人工雪で無ければ、芳家里菜選手の怪我はもっと軽傷で済んだのかも知れません。
これ以上怪我をする選手が出ないことを祈りたいと思います。